伊賀銘菓 桃青庵の丁稚羊羹 を食べてみました
2019/11/23 21:00:00 |
お菓子 |
コメント:8件

皆さんは、「丁稚羊羹(でっちようかん)」というものを食べたことがありますか?
西日本、それも主に近畿地方に、丁稚羊羹という和菓子があります。
特に京都の丁稚羊羹が有名なので、京都のものだと思っている人も多いと思いますが、
近畿地方いろいろな地域にあるようです。
さて、皆さんは「羊羹」を好きな人も苦手な人もいるでしょうが、
羊羹といわれて、頭に浮かべるのは、どのような羊羹でしょうか。
基本的に、羊羹の種類は3種類。
練り羊羹、水羊羹、蒸し羊羹です。
一般的に羊羹とよばれ、流通しているものは、この中の練り羊羹です。
寒天を溶かした水に、小豆を炊いて作った餡と、砂糖を入れて、練って作ります。
次に水羊羹は、練り羊羹に水を足し、つるんとした食感をもたせたものです。
最後に蒸し羊羹は、寒天を使わずに、葛粉などを使った生地に餡と砂糖を混ぜ、
蒸しあげて固めるというものです。
この丁稚羊羹、地域によって意味あいが違ってきますし、羊羹そのものも変わってきます。
京都の有名な丁稚羊羹は、「蒸し羊羹」です。
これは、丁稚奉公に出ていた丁稚さんが、盆や正月に暇をもらって、
実家に帰されるときに持たせてもらえる、お土産だったとされています。
当時、丁稚に出されるのは、良家の子息も多かったでしょうから、
しっかりとしたお土産を持たせたのでしょう。
それに対し、伊賀の丁稚羊羹は、「水羊羹」です。
江戸時代後期、伊賀の菓子屋で、練り羊羹を作るのは丁稚の仕事であり、
この練り羊羹を作った残りものに、水を足して水羊羹のようにして、自分たちのおやつにしていたのが、
伊賀の丁稚羊羹の始まりだとされています。
全然意味合いが違っていますよね。
伊賀と京都は、直線距離で40Kmほどしか離れていないというのに、おもしろいものですね。

こちらが、桃青庵の丁稚羊羹です。
いろんなお店のがありますが、現在こちらがお土産物として一番ポピュラーですかね。

袋から出してみました。

底に紙が敷いてあって、それを引っ張ることによって、取り出せます。
小豆と砂糖しか使っていない、すっごく素朴な水羊羹ですが、それがまたシンプルでいい!
なぜ、この寒くなってくる時期に、水羊羹なのか。
実は、伊賀の丁稚羊羹は、冬が旬なんです。
水羊羹は本来、日持ちのしない和菓子。
練り羊羹は、砂糖を大量に使うため、腐りにくく日持ちがします。
冷蔵庫がなかった昔は、夏場には、水羊羹を作っていませんでした。
また、秋には新小豆が出てきて、餡がいちばん美味しくなる季節ということから、
伊賀の丁稚羊羹は、冬が旬なんです。
僕が昔、伊賀に住んでいた頃は、まさに丁稚の頃。
寮がなかったので、普通のボロアパートに住まされていて、
休日には、近所のおばあちゃんなどに可愛がってもらってました。
それで、冬に丁稚羊羹を持ってきてもらい、甘いの苦手なのに・・・と思いながら貰った覚えが。
コタツに入りながら、キンキンに冷えた丁稚羊羹を食べるのが、伊賀流の食べ方なんだそうです。
そんなことを、いろいろと教えてもらっていましたね。
プロフィール
Author:大暗黒天.
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「丁稚羊羹」とははじめて聞きます。
京都にもあると言うのもはじめて聞きます。
伊賀のは水羊羹なんですね。
冬にキンキンに冷やしてこたつに入り食べるのが伊賀流とは一つお勉強になりました。
しかし水羊羹にも旬があり、しかも冬だったとは!
丸い容器に入った水羊羹よく夏に食べるので、旬はあったとしても夏かと思いました^^;
勉強になりました!
あんこの甘いのがちょっと苦手なもので、
丁稚羊羹は買ったことがありませんでした。
京都と伊賀、距離は離れていませんが、昔からの
販売形態や経済的な格差もあって、スタイルが
違っているのかなと思いました。
しかし大暗黒天さんは羊羹に詳しいですね!
和菓子屋さん、なのかな…。
伊賀にお住いの頃、ご近所の方と
交流があったんですね。
今では薄れつつある慣習ですね~。
可愛がられる(意味深)。
いや、何でもないです。
今はカロリーを気にして...
でも久しぶりに食べたくなりました^^
シナモン さん
>
> 「丁稚羊羹」とははじめて聞きます。
> 京都にもあると言うのもはじめて聞きます。
>
> 伊賀のは水羊羹なんですね。
> 冬にキンキンに冷やしてこたつに入り食べるのが伊賀流とは一つお勉強になりました。
近畿の人だと、京都の丁稚羊羹はよく知っている人は多いと思いますが、
地域が離れると、ちょっと知らないかもしれませんね。
現在の冬のアイスクリームの食べ方を、伊賀の人は昔からしていたんですね。
今から さん
> しかし水羊羹にも旬があり、しかも冬だったとは!
> 丸い容器に入った水羊羹よく夏に食べるので、旬はあったとしても夏かと思いました^^;
今でも冬が水羊羹(丁稚羊羹)の旬なのは、伊賀だけだと思います。
容器に入った水羊羹は、現在のかたちなので、夏が旬で間違いないと思いますよ^^
おでん さん
>
> あんこの甘いのがちょっと苦手なもので、
> 丁稚羊羹は買ったことがありませんでした。
> 京都と伊賀、距離は離れていませんが、昔からの
> 販売形態や経済的な格差もあって、スタイルが
> 違っているのかなと思いました。
>
> しかし大暗黒天さんは羊羹に詳しいですね!
> 和菓子屋さん、なのかな…。
>
> 伊賀にお住いの頃、ご近所の方と
> 交流があったんですね。
> 今では薄れつつある慣習ですね~。
>
> 可愛がられる(意味深)。
> いや、何でもないです。
僕の知識なんて、ほんの上辺だけ、いや上澄みだけのものですよ。
だって、小豆の煮かたひとつ知りませんからw
けど、和菓子に限ったことじゃないですが、気になると、お店の人とかにいろいろ聞いちゃう癖はありますね。
昔の伊賀は、遊ぶところがまったくなくて、お金もないし休みは家にいるしかなかったですから、
よくとなりのおばあちゃんが、何やらくれたりして、世話をやいてくれました。
孫より若いって言ってましたし、可愛がってくれましたよ。
poe2har さん
> 今はカロリーを気にして...
> でも久しぶりに食べたくなりました^^
和菓子、洋菓子に比べてカロリーは低いとはいっても、甘いですもんねぇ。
カロリー気になりますよね。
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